ちとせの取り組み 【ぬか釜】
- 2023.06.08
新潟県・十日町市の松之山温泉「ひなの宿 ちとせ」では、素晴らしい自然の姿をいつまでも美しく護るため、暮らしに欠かすことのできない大地の恵を最大限に活用するために様々な取り組みを行っています。
松之山の田んぼで育った米の稲を脱穀する際に出る「もみ殻(もみがら)」は、普段は不要とされる廃棄物のひとつ。しかし、昔ながらの炊飯釜「ぬか釜」の燃料として「もみ殻」を使うことで、約1000℃の高火力でお米を力強く炊き上げてくれるのです。電気も、ガスも使わない昔の米炊きはエコロジーですね。
「ぬか釜」の内部の溝部分に「籾殻」を輪の形に流し込み
油(インク)で刷られた古新聞を着火剤にして籾殻に火をつけていきます。
火をつけた後はしばらく物凄い勢いで白煙が立ち上ります。「釜炊き場」はガラスや壁で囲われていますので、煙は外には漏れ出していきません。
一旦高火力で燃えだすと「全自動」ともいえるほど、何も手を加える必要なく50分ほどで2升のお米が炊き上がります。「ぬか釜」は米所の農家で昭和の時代までは、普通に使われていたようです。米の「もみ殻」を捨てずに炊飯の燃料として使う。また炊き上がった後に残った灰は、天然の土壌改良材「籾殻燻炭(もみがらくんたん)」として、農作物の畑で役立てられます。物を捨てずに循環させて生かす。昔の人の知恵には頭が下がるばかりです。
地元の「棚田米」を松之山の水を電気分解した「高濃度水素水」と一緒に、「ぬか釜」で炊き上げたホクホクの「白ごはん」。当宿ではご夕食時に食事処「里わ」のカウンターにて、海藻から作られた旨みのある「藻塩」を振った「塩むすび」としてお出ししております。
米本来の旨味とまろやかな口当たりが合わさった、絶品の「にぎりめし」をご堪能ください。